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法人税反面調査の対象に売却先の固定資産等が追加
改正法法154条「帳簿書類その他の物件」と規定

 本年6月22日に成立した「現下の厳しい経済状況及び雇用情勢に対応して税制の整備を図るための所得税法等の一部を改正する法律」では、法人税法154条が改正され、反面調査の対象物件の見直しが行われた。これまで法人税反面調査の対象は「帳簿書類」とされていたが、今回の改正で、「帳簿書類その他の物件」と規定された。これにより、法人税の反面調査の対象に固定資産の売却先におけるその固定資産、取引先への預け在庫等が加わることになる。

施行日は平成24年1月1日
 法人税の取引先等に対する調査対象への帳簿書類以外の物件の追加については、平成23年度税制改正大綱において、納税環境整備・税務調査手続に係る関連事項の明確化として、納税者等から提出された物件の預かり・返還等に関する規定の創設等と共に掲げられていたもの。
 周知のとおり、平成23年度税制改正法案は、「現下の厳しい経済状況及び雇用情勢に対応して税制の整備を図るための所得税法等の一部を改正する法律案」と「経済社会の構造の変化に対応した税制の構築を図るための所得税法等の一部を改正する法律案」に分離されており、法人税の反面調査の対象に帳簿書類以外の物件を追加する改正(改正法法154条@A)は、前者に盛り込まれた。同法案は、本年6月22日に成立しており、改正法法154条1項・2項の施行日は平成24年1月1日とされている。

所得税法等と均衡が悪い状況が続いた
 法人税での反面調査の対象物件見直しが行われた背景には、所得税等の他の税目との均衡を図りたいという税制当局の考えがある。この対象物件見直しは、昨年の政府税制調査会において「要望にない項目」として審議されたが、その際、財務省担当官は、法人税の取引先等に対する調査の対象について、現行法人税法上は帳簿書類のみと書かれており、他の所得税法等は帳簿書類その他の物件と書いていて均衡が悪い状況が長年続いていることから、これを他税法との並びをとり帳簿書類以外の物件を追加する規定の整備を行いたいと説明。「帳簿書類以外の物件」の例として、@固定資産の売却先におけるその固定資産、A取引先への預け在庫等を挙げている。

◯改正法法154条1項(要旨)
 国税庁の当該職員または法人の納税地の所轄税務署もしくは所轄国税局の当該職員は、法人税に関する調査について必要があるときは、法人に対し、金銭の支払もしくは物品の譲渡をする義務があると認められる者または金銭の支払もしくは物品の譲渡を受ける権利があると認められる者に質問し、またはその事業に関する帳簿書類その他の物件を検査することができる。

 

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週刊「T&A master」416号(2011.8.29「今週のニュース」より転載)

(分類:税務 2011.10.24 ビジネスメールUP! 1603号より )

 

 
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