確定拠出年金の退職所得控除
これまでと違うのはココ!

 会社役員ともなると、退職金を二度に渡ってもらうケースも少なくない。1回目は役員に就任する際(いわゆる「打切り支給」)、そして2回目は役員を退職する際というのが一般的だろう。

 ただし、2回目の退職金に対する退職所得控除額は大幅に減額されることになっていることも知っておきたい。具体的には、2回目の退職金をもらった年の前年以前「4年以内」に他の退職手当等の支給を受けている場合には、1回目の退職金に係る勤続年数と2回目の退職金に係る勤続年数に重複期間に相当する退職所得控除額を減額することになっている(所得税法施行令70条@二)。つまり、60歳で役員退職金をもらった人の場合、56歳〜59歳の間に使用人としての退職金を受けていれば、この減額の対象となる。こうすることで、退職所得控除の二重適用をさせないようにしているわけだ。

 ところで、10月1日からの確定拠出年金法施行を前に、8月15日付でこれに関連する所得税法施行令が公布されたが(本号のニュース参照)、改正所得税法施行令では、2回目の退職金を「確定拠出年金の一時金」でもらう場合には、上記期間が「14年以内」とされた(所得税法施行令70条@)。これは、確定拠出年金の一時金は、受給の権利が発生した時から「10年間」は請求権が存続するため。したがって、これまで通り「4年以内」としたままだと、退職所得控除の二重適用を受けることが可能になってしまうことになる。例えば、56歳で1回目の退職金をもらい、60歳で2回目の退職金(確定拠出年金の一時金)の受給権が発生した人が、61歳で確定拠出年金の一時金の受給を請求した場合、「2回目の退職金をもらった年の前年以前4年以内」というのは「57歳」であるから、所得税法施行令70条@二の適用を逃れることができてしまうのである。そこで、2回目に確定拠出年金の一時金をもらう場合には、従来の4年に、確定拠出年金の請求権が存続する10年を加え、「過去14年以内」に1回目の退職金をもらっているケースも同規定の対象としたわけだ。

2001.8.27 ビジネスメールUP! 192号より )

 

 
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