プロ野球選手の契約金

 ドラフト会議の目玉と言えば、寺原隼人投手(宮崎・日南学園高)。交渉権を引き当てたのはダイエーでしたが、いわゆる契約金はウン億円におよぶのでしょう。

 ところで、この契約金には、所得税法上の優遇措置があるのをご存知でしょうか。高校出たての新人選手が2億円の契約金を受け取ったとします。そのまま税額計算すれば、所得税だけで7,151万円にもなります。これでは、余りに酷。というわけで、所得税法には臨時所得に対する「平均課税」という選択制度が用意されています。

 具体的には、この2億円(臨時所得)を5年間かけて納税する発想です(五分五乗方式)。仮に2億円を5年かけて課税すると1年あたりは4,000万円。4,000万円に対する所得税額は、1,231万円。将来の税負担平均を割り出し、複雑な計算を施し、税額は約6,150万円となる勘定です。(概数計算で、その年の契約金以外の課税所得金額などは無視してあります)。

 平均課税のみかけ上の"年季"が明ける頃までには、一軍でバリバリ活躍する姿を見せてもらいたいものです。

2001.11.19 ビジネスメールUP! 226号より )

 

 
過去のニュース、コラムを検索できます
 Copyright(C) LOTUS21.Co.,Ltd. 2000-2017. All rights reserved.
 全ての記事、画像、コンテンツに係る著作権は株式会社ロータス21に帰属します。無断転載、無断引用を禁じます。
 このホームページに関するご意見、お問合せはinfo@lotus21.co.jp まで