出産一時金

 確定申告期になると、「税金を取り戻せ」的な特集が多く組まれます。住宅ローン控除や医療費控除がメインとなるのですが、医療費控除については注意点が少なくありません。出産費用はかなり高額ですから、医療費控除を使わないテはないのですが、注意すべきは健保組合から支給される「出産育児一時金」です。

  例えば、出産費用が35万円で健保から30万円の出産一時金をもらったとします。この場合の30万円は「医療費を補てんする保険金等」に該当し、医療費控除は35万円―30万円=5万円が計算の基礎となります。他に医療費がなければ、最高10万円の控除によって医療費控除が受けられない可能性も出てきます。

  補てん分の30万円をちゃっかり(!)無視して、35万円をベースに還付申告を行う人もいるようですが、そんなに甘くないのでご注意ください。また、一時金が具体的に幾らか確定していない場合でも、見込み額で申告します。

  なお、出産一時金の中身によっては補てん分にしなくてもよいケースがありますから、その一時金がどのような性格のものかを確認する必要もあります。

2001.11.21 ビジネスメールUP! 227号より )

 

 
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