第2回

確定拠出制度(日本版401K)導入と経済動向A 

 昨今国家、企業、個人生活をとりまく環境は日増しに厳しくなってきている。従来型のシステム、仕組み、多くの制度が成立ってきた前提条件がくずれてきているからだ。多数の経済指標における数値がそれを物語っている。新企業年金制度の登場もそうした経済社会の動きと無関係ではない。まず全体的な動向を確認する意味でマクロの指標を概観してみる。

(1) 名目GDPのマイナス
   3年連続の消費者物価下落等によるデフレ基調、又そのことによる企業の売上減少を要因に投資を抑制(実質金利上昇)

(2) 資産デフレ
   株価(2001年時価総額)においては300兆円と1年で20%減    地価については'90年末対比で約40%減

(3) 貿易黒字縮少
   2001年貿易黒字の3年連続減少、競争力強化のため企業の海外移転による輸入増と輸出の不振が要因

(4) 少子高齢化
   出生率(1人の女性が生涯産む子供の数)は'75年の2.0から低下をたどり急速に減少し始めている。本年1月末における人口推計では長期的に1.39どまりとしている。

(5) 企業年金運用悪化
   2000年の運用利回りは全体でマイナス10%、全資産残高約76兆円、不足額(企業負担額)は予定していた利回りを考慮すると約10兆円となる。

(6) 雇用環境の悪化
   2001年平均で5.0%と過去最悪を更新、単月毎の直近4ヶ月の傾向では6.0%に近づく勢いだ。自分の意思ではない倒産等による非自発的失業者が増加 なじみのあった右肩上りの経済社会構造が大きな転換点を迎えるという時代認識がまず急務である。

2002.3.4 ビジネスメールUP! 262号より )

 

 
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