第4回

確定拠出年金制度(日本版401K)の導入経過C 

 "日本版401K"導入に関しての議論の始まりは約5年程前にさかのぼる。背景には将来支給金額が決定しているいわゆる確定給付型企業年金(税制的確年金、厚生年金基金)の運用環境悪化による財政難があった。バブル崩壊後、将来給付額をもとに一定の予定利回りで(概ね5.5%)割戻して計算した掛金が、実際の利回りが下回ることにより不足となり積増しを余儀なくされるケースが増加した。

 また、退職給付会計制度の導入により、今まで不透明となっていた隠れ債務である年金債務がオンバランス化されることにもなり不足額の償却が財務上切実な問題となってきたことも背景にはある。一方個人の側の就労意識、価値観も多様化し雇用の流動化への対応が必要となってきたこと、公的年金(国民年金、厚生年金、共済年金)の給付削減、支給時期の段階的延長により、自助努力の重要性が増してきたこと等個人の事情も踏まえ、政府は'98年新企業年金を直接金融市場の活性化策とし2000年度導入を公約した。当初旧大蔵省、旧通産省、旧労働省、旧厚生省の4省案をたたき台として検討されてきたが、当初は「勤労者拠出型年金」として財形年金の延長線上であり退職金の単純な上乗せ制度であったため財界が反発した。貯蓄扱いなのか年金扱いなのか、どういう位置づけにするのかという議論を経て、最終的には税利優遇を一定の枠組みの中で確保する為、新企業年金制度を「現行の公約年金の補完制度」であると定義し現在の姿に至った。

2002.3.13 ビジネスメールUP! 266号より )

 

 
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