第44回

規約型年金について 受給権保護A

 前回の「積立基準明確化」に続き、受給権保護強化に際しての具体的措置として「受託者責任」が挙げられる。

 すなわち、加入者に対する忠実義務の徹底だ。もっぱら加入者利益の確保を最優先とし、加入者以外の第三者の利益を図る目的で資産管理運用契約などを締結してはならない。  

 又こうしたことを実効あるものとする為、「情報の開示」を義務づけている。  1つには、会社員に対し合意された年金規約の内容について周知を図ること。今1つは、全体の掛金納付状況、資産運用の状況、財務状況について加入者に対し情報開示をしなければならないとしている。  

 確定給付の企業年金においては、加入者あるいは受給者自らが企業年金動向について、将来見通しを理解する機会を得ることが大切な為だ。

 この様に最も重要な課題である受給権保護に関しては、「積立基準」「受託者責任」「情報開示」という3つの視点から保全が図られる。又、新法においては、労使における自主性の尊重により制度設計に自由度を与えている。従来の適格年金は、事業主の意向のみで一方的な加入が可能であったが、労使双方における退職年金制度設計という大きなテーマに対して当事者意識を高めることで独自の設計となり得、結果受給権保護の為の素地が出来上がるのである。

2002.11.15 ビジネスメールUP! 361号より )

 

 
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