第46回

企業年金再生の本質

 人事労務政策又財務的課題の一環として、退職給付再編成にあたっての退職金、年金問題。このテーマが極めて深刻な問題として浮上してきたのは、ここ数年来の運用環境悪化、企業収益力の低迷、そしてその実態をあぶり出す新会計ルール導入が主な要因であり、きっかけである。そのことは同時に企業社員における職業観、就労意識に対してきびしく意識改革を追まるものだ。

 又広く社会全体に目を向けてみても、全ての社会制度、仕組みに対して根底から影響を及ぼす少子高齢化という構造的要因がある。この人口構造の大きな変容、そしてそのトレンドは全ての根本問題として避けては通れなくなっている。すなわち社会経済システム全体をゼロベースの発想から再構築するという時代認識の必然性の中にこの年金問題が存在すると言える。

 そうした大枠の中に企業経営戦略上の大テーマとしてこの年金問題を位置づける必要性がある。よって具体的な年金再構築が対症療法の枚葉末節な捉え方に終始してしまっては全く意味をもたないこととなる。

 前述のとおり国も多くの企業、個人もかつて経験したことのない現象に直面しているということが多くの問題の与件なのだ。従って、この年金テーマについても大局観を持ち合わせながら、今まで紹介した日本版401K及び確定給付企業年金、又次回より企業そしてステークホルダーにとり効率的且つ効果的な年金ポートフォリオといったものを実現しようとする情熱が大事になってくるのである。

2002.12.13 ビジネスメールUP! 373号より )

 

 
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