平川税務会計事務所   知野久美子


第33回
ビールと発泡酒の酒税の違い

 平成14年の税制改正において、発泡酒の税率の引上げが話題になっています。  ここでは、現在の酒税(特にビールと発泡酒の酒税の違い)について、簡単に説明します。

酒税とは

 酒税は、たばこと並んで、代表的な嗜好品である清酒やビールなどの酒類にかかる税金です。 酒税の対象となる酒類は、アルコール事業法の適用を受けるアルコールを除くアルコール分1度以上の飲料で、以下の10種類に分類されています。(1)清酒 (2)合成清酒 (3)しょうちゅう (4)みりん (5)ビール (6)果実酒類 (7)ウイスキー類 (8)スピリッツ類 (9)リキュール類 (10)雑酒

ビールと発泡酒の違い

 ビールとは、(1)麦芽、ホップ及び水を原料として発酵させたもの(麦芽の使用割合100%)及び(2)麦芽、ホップ、水及び米等の特定の副原料を使用して発酵させたもので、特定の副原料の重量が麦芽の重量の10分の5を超えない(麦芽の使用割合が67%以上)ものをいいます。

 一方、発泡酒とは、雑酒に分類されるもののうち麦芽を原料の一部とした発泡性のある酒類です。発泡酒については麦芽以外の原料について規定はなく、麦芽のほか、ビールと同様の原料とするもので麦芽の使用割合が67%未満のもののほか、麦芽の使用割合に関係なく、果汁、ハーブ、更には唐辛子などを原料としたものなどが含まれます。

 なお、発泡酒については麦芽の使用割合により税率が3分類に区分されます。

納税義務者

 酒類の製造者が納税義務者です。また、酒類を外国から輸入する場合には、その輸入者が、納税義務者となります。

税額計算

 酒税は、製造場から出荷した酒類、または輸入した酒類の数量に、種類、品目及びアルコール分などに応じた一定の税率を乗じて計算します。具体的な酒税の金額は、ビールは、1キロリットル当たり222,000円(350ミリリットル缶1缶当たり77円70銭)、発泡酒は、1キロリットル当たり105,000円(350ミリリットル缶1缶当たり36円75銭)となります。

 

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2001.12.10 ビジネスメールUP! 234号より )

 

 
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