第20回


味はラム酒、でも値段は焼酎

 こう暑い日が続くとビールなしではやっていられませんよね。でも、ビールを毎日浴びるように飲んでいると、肝臓はもちろんのこと、財布の中身まで傷めてしまいかねません。そんなわけで我々サラリーマンに支持されているのが「発泡酒」。ビールみたいな味がするのに、値段は3分の2から半分程度。まさにサラリーマンの味方です。

 ところで、なぜ「発泡酒」はビールより安いのでしょうか。ご存知の方も多いでしょう。そうです、かかる酒税が安いからなのです。原料のうち、麦芽の占める割合が50%未満であれば、ビールより格段に安く作ることができます。  この発泡酒と同じような仕組みで値段が安くなっているお酒に、奄美大島名産の「黒糖焼酎」があります。名前の通り、黒糖を原料に使っているので、味はさとうきびから作られるラム酒に似ています。作り方も、ラム酒に似ていることから、黒糖焼酎は日本のラム酒と呼ばれるほどです。でも、値段は焼酎そのもの(乙類)。一升ビンでも2,000円程度です。

  黒糖焼酎を焼酎の値段で作ることができるのは、酒税法上の特例があるからです。黒糖を原料に使った場合、酒税法上、スピリッツ(ラムやジンなど)に分類され、高い税金が課されますが、昭和28年に奄美大島がアメリカから返還された際、奄美大島の地域振興を図るため、原料に黒糖だけでなく米麹も使うことを条件に、黒糖焼酎を焼酎として作ることが認められました。

  この夏は、割安な黒糖焼酎で、キューバリブレやダイキリを楽しんでみてはいかがですか。

2001.7.27 ビジネスメールUP! 182号より )

 

 
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