第65回

類似業種比準価額〜無額面でも1株当たりの資本金の額を50円として比準

 取引相場のない株式の評価の原則的評価方式には、「純資産価額」方式と「類似業比準価額」方式があります。「純資産価額」方式は、評価の対象となる会社(「評価会社」)の貸借対照表における純資産価額(相続税評価額によって計算した金額・評価差額に対する法人税額等相当額を控除する)を発行済株式数で除して計算した金額ですが、「類似業比準価額」方式は、上場会社(「標本会社」)との比準により、評価会社の株式を評価する方式です。

  「類似業比準価額」方式では、配当金額・利益金額・簿価純資産価額を比準要素として比準計算を行います。「評価会社」の株式を「類似業比準価額」方式で算定するためには、「標本会社」の平均的な配当金額・利益金額・簿価純資産価額がわかっていなければなりません。例年7月上旬にその年に「類似業比準価額」方式で評価を行うための「標本会社」の「比準要素(配当金額・利益金額・簿価純資産価額)」が公表されますが、平成14年分についても、国税庁のホ−ムペ−ジに公表されています(下記リンク参照)。

  平成13年10月から株式が無額面化されたことで、類似業種比準価額方式に影響が出るのではという心配の声もありましたが、類似業種比準価額方式は比率の計算であるため、「評価会社」と「標本会社」の基準さえ一致させておけば、評価額を算定することができます。額面が50円であっても、50,000円であっても、無額面であっても、1株当たりの資本金の額を50円として、比準を行うことにしているのです。

http://www.nta.go.jp/category/tutatu/kobetu/zaisan/45/000.htm

 

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2002.7.12 ビジネスメールUP! 314号より )

 

 
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