会社法施行に伴い役員賞与は費用処理に一本化へ
ASB・第2回会社法対応専門委員会を開催

 

 企業会計基準委員会(ASB)の会社法対応専門委員会の第2回目の会合が4月27日に開催された。今回は、役員賞与の会計処理などを中心に検討が行われた。それによると、役員賞与の支給を費用処理に一本化する方向で検討が行われている。

現行は当面の間は費用処理しないことも可
 企業会計基準委員会では、平成16年3月に実務対応報告第13号「役員賞与の会計処理に関する当面の取扱い」を公表している。
同実務対応報告では、役員賞与を発生時に費用として会計処理することが適当としているものの、当面の間は、これまで通り、利益処分により株主総会の決議時又は支給時に利益剰余金(未処分利益)を減少させ、費用処理しないことも認めている。これは、平成14年の商法改正において、委員会等設置会社では、利益処分として金銭の分配ができないことになったことなどによる措置である。

引当金に計上
 今回の会社法案の第361条によると、役員賞与は、役員報酬とともに、株式会社から受ける財産上の利益」とされ、定款に定めがない場合を除き、株主総会の決議によって定めるとされている。このため、同委員会では、前述の実務対応報告の考え方に従い、「役員賞与」の支給を費用処理に一本化する方向で検討を行うとしている。
 役員賞与を費用処理した場合、当期末後の株主総会においてその役員への支給額を決議しようとするときは、当該支給については株主総会決議が前提となるため、当期の費用として引当金(商法施行規則第43条)に計上することが適当であるとしている。
 また、引当金の計上基準については、会計方針として記載することとなるが、子会社のように、まだ株主総会で決議されていないが、実質的に確定債務と認められる場合には、未払役員報酬等の適当な科目をもって計上することができる旨を提案している。

会社法施行後の総会決議の役員賞与から
 その他、中間期においては、役員賞与の金額が事業年度の業績等に基づき算定されることとなっているため、合理的に見積もることが困難な場合や重要性が乏しいと想定される場合には、費用処理しないことができるとしている。
 また、適用時期については、会社法施行日後の株主総会で決議した役員賞与からとしている。会社法施行により役員賞与の支給手続自体が変更されるため、会計方針の変更には該当しないものと考えられるが、従来の支給手続によった場合と比較して、当期純損益に重要な影響を与えるような場合には、「追加情報」として開示するとしている。

 

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週刊「T&A master」114号(2005.5.16「最重要ニュース」より転載)

(分類:会計 2005.6.3 ビジネスメールUP! 713号より )

 

 
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