役員賞与の損金算入には「税務署への届出」が要件に
「所得税法等の一部を改正する等の法律案」の全容が明らかに

 

 実務への影響が大きいとされる平成18年度税制改正の関連法案が、去る2月3日に国会に提出された。「所得税法等の一部を改正する等の法律案」(国税関係)によれば、役員賞与の損金算入や、交際費等の範囲から除外される1人当たり5,000円以下の飲食費については、法案からおおよそのイメージが判明した。しかし、いわゆる同族会社のオーナー給与規制は、実質的に政令委任とされるなど、今後の政省令如何となる事項も少なくない。

一人オーナー会社の給与規制は政令委任へ
 まず、役員給与に関しては、「第三目 役員の給与等」が新たに規定され、法法第34条、法法第35条ともに、全面改正された。
34条では、1項でケースを列挙しており、そのいずれにも該当しない場合には、損金算入を認めないとしている。具体的には、
@ 定期同額の給与(毎月の報酬)
A いわゆる役員賞与
B 業務執行役員への業績連動型報酬
であるが、Aについては、「所定の時期」に「確定額」を支給する旨の「定めに基づいて」支給する給与(賞与)を指しており、また、所轄の税務署長へその旨の届出をしていることが損金算入の条件となる。
 なお、35条のいわゆる同族会社のオーナー給与に対する損金算入規制については、その細目のほとんどが政令に委任された。

飲食5,000円以下基準を受けるには一定の書類保存が必要に
 交際費課税の見直しについて改正案は、租税特別措置法61条の4を見直し、同法第3項に列挙されている費用(下記)のいずれかに該当するものを交際費等課税の対象から除くものと規定している。
一 専ら従業員の慰安のために行われる運動会、演芸会、旅行等のために通常要する費用
二 飲食その他これに類する行為のために要する費用(専ら当該法人の法人税法第2条第十五号に規定する役員若しくは従業員又はこれらの親族に対する接待等のために支出するものを除く。)であつて、その支出する金額を基礎として政令で定めるところにより計算した金額が政令で定める金額以下の費用
三 前二号に掲げる費用のほか政令で定める費用
 大綱段階で示された「1人当たり5,000円以下の飲食」という具体的規定は政令に委任されているが、いわゆる“役職員間の飲食”については、役員、従業員、これらの親族を対象とする広範なものになった。また、飲食費等の交際費除外のためには、「財務省令で定める書類を保存している場合に限り、適用する。」としており、更に要件が付加されている点も要注意である。
 
 

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  キーワード 「オーナー」
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週刊「T&A master」149号(2006.2.6「最重要ニュース」より転載)

(分類:税制改正 2006.2.24 ビジネスメールUP! 814号より )

 

 
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