財務省令で飲食費の「5,000円基準」の詳細が判明
税務署への提出書類には「氏名又は名称」「関係」を記載

 

 このほど、18年度税制改正に係る財務省令が明らかになり、交際費の対象とならずに一律損金算入が認められる飲食費の金額基準である「5,000円基準」の適用を受けるために保存が求められる書類への記載事項が判明した。
 なかでも、氏名等の記載を求められるかどうかについて関心が集まっていたが、これについては、「氏名又は名称及びその関係」の記載が求められることで決着した。

参加者の人数も記載
 18年度法人税法改正では、5,000円以下の飲食費を交際費とせず、一律に損金算入を認めるいわゆる「5,000円基準」が設けられた(改正措法61条の4B)。この規定の適用を受けるためには、財務省令で定める書類の保存が義務付けられているが(同C)、この書類にどのような事項の記載が求められることになるのか、財務省令の内容に注目が集まっていた。
 このほど明らかにされた財務省令によると、書類への記載が求められるのは、@当該飲食等のあった年月日、A当該飲食等に参加した得意先、仕入先その他事業に関係のある者等の氏名又は名称及びその関係、B当該飲食等に参加した者の数、C当該費用の金額並びにその飲食店、料理店等の名称及びその所在地とされた(措法施行規則21条の18の2)。

一人ひとりの明示は不要の模様
 これらの記載事項の中で、もっとも注目されるのは、Aの「当該飲食等に参加した得意先、仕入先その他事業に関係のある者等の氏名又は名称及びその関係」が盛り込まれたことだろう。これは、この種の飲食費は元来秘匿性が高く、企業側はこれを積極的に明らかにしたくないという事情があるためだ。
 ただ、「氏名又は名称」という規定振りからわかるように、必ずしも氏名を書く必要はないようだ。「氏名」としたのは、例えば個人事業者や政治家など、個人として活動している者と飲食した場合を想定している模様。したがって、例えば取引先会社の複数人と飲食したような場合には、一人ひとりの氏名をすべて書く必要はなく、会社の名称だけを書けば足りることになるものと考えられる。
 また、「その関係」については、「仕入先」「顧問先」といった、飲食した相手との関係を明らかにすることを求めていると考えられよう。
 コンプライアンスに敏感な公開企業等においては、経費請求の際、相手先の名前等の記載を従業員に求めているところが多いようだが、業界や特殊事情によっては、あえて相手先を明確にしていないことも考えられる。こうした企業への影響は少なからずありそうだ。

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週刊「T&A master」158号(2006.4.10「最重要ニュース」より転載)

(分類:税務 2006.5.8 ビジネスメールUP! 842号より )

 

 
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