「電子記録債権法案」が国会提出、施行は公布から1年6月内の予定
従来の指名債権・手形債権とは別の金銭債権が誕生へ

 

  政府は3月13日、電子記録債権法案を閣議決定し、翌14日、国会(衆議院)に提出した。公布日から1年6月内の政令指定日に施行される(附則1条)。

法案の目的と提出に至る経緯
 電子記録債権とは、「その発生又は譲渡についてこの法律の規定による電子記録(以下単に「電子記録」という。)を要件とする金銭債権をいう」(法案2条)。法案は、この電子記録債権の「発生、譲渡等について定めるとともに、電子記録債権に係る電子記録を行う電子債権記録機関の業務、監督等について必要な事項を定め」(1条)、電子記録債権制度を創設するものである。
 同制度は、「金銭債権について、その取引の安全を確保することによって事業者の資金調達の円滑化等を図る」(法案提出理由)もの。私法上の論点の検討は、平成18年2月8日に開催された法制審議会第148回総会において法相から「電子債権制度の整備に関する諮問第76号」があり、電子債権法部会(部会長:安永正昭神戸大学教授)を新設してなされていた。同部会は今年1月16日、「電子登録債権法制の私法的側面に関する要綱案」を取りまとめ(本誌195号13頁参照)、2月7日の法制審議会第152回総会では原案どおり全会一致で要綱として決定、法相に答申された。
 電子債権記録機関のあり方については、金融審議会金融分科会第二部会(部会長:岩原紳作東京大学大学院法学政治学研究科教授)、同分科会情報技術革新と金融制度に関するワーキンググループ(座長:野村修也中央大学法科大学院教授)が昨年12月21日にまとめた「電子登録債権法(仮称)の制定に向けて〜電子登録債権の管理機関のあり方を中心として〜」に基づく。
 なお、今後の課題を検討するものとして経済産業省「電子債権制度に関する研究会中間報告−法制の具体的活用に向けて−」(2月9日公表)がある。

法案の概要
 法案は本則全100か条、附則12条からなる。「電子記録債権の発生、譲渡等」は第2章(3条〜50条)で、「電子債権記録機関」は第3章(51条〜85条)で規定する。附則では、地方自治法・金融商品取引法・地方税法など10法律の一部改正と施行5年経過後の「検討」規定が置かれている。
 法案によると、@電子記録債権は「発生記録」により生じ(15条)、譲渡は「譲渡記録」により効力が生じる(17条)。A善意取得(19条)・抗弁の切断(20条)等の措置が講じられており、消滅時効は3年(23条)。B強制執行・仮処分・競売等の手続は最高裁規則で定められ(49条)、C電子債権記録機関の資本金の額は5億円以上の「政令で定める金額以上」である(53条)。

 

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  キーワード 「金銭債権」⇒195

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プレミアム会計 繰延資産等の会計処理に対応した中小企業会計の指針案が公表 2007年 04月 23日
プレミアム会計 繰延資産等の会計処理に対応した中小企業の会計に関する指針案が公表 2007年 04月 13日
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週刊「T&A master」204号(2007.3.26「今週のニュース」より転載)

(分類:会社法 2007.5.11 ビジネスメールUP! 983号より )

 

 
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