著作権等について会社概要質問・お問い合せサイトマップ

 

商法改正等により1株当たり当期純利益の算定方法を明らかに
ASB・1株当たり当期純利益に関する会計基準等を公表

 企業会計基準委員会は9月25日、企業会計基準第2号「1株当たり当期純利益に関する会計基準」と企業会計基準適用指針第4号「1株当たり当期純利益に関する会計基準の適用指針」を公表した。平成13年の商法改正により、自己株式の取得及び保有規制の見直し、種類株式制度の見直し、新株予約権等の導入が行われたことに伴い、国際的な会計基準の動向も踏まえて、今回の会計基準等を定めることにしたもの。平成14年4月1日以後開始する中間会計期間に係る中間財務諸表等から適用される。また、早期適用も認められているが、この場合にはその旨を注記することになっている。

普通株主に帰属しない金額には利益処分による役員賞与金等を含む
 1株当たり当期純利益の算定は、「普通株式に係る当期純利益」を「普通株式の期中平均株式数」で除して算定する。この「普通株式に係る当期純利益」は損益計算上の当期純利益から普通株主に帰属しない金額を控除することになるが、この「普通株主に帰属しない金額」については、利益処分による優先配当額、利益処分による役員賞与金等が含まれているので留意したい点だ。

潜在株式が複数存在する場合は最大希薄化効果を反映
 「潜在株式調整後1株当たり当期純利益」の算定については、「普通株式に係る当期純利益」に希薄化効果を有する潜在株式に係る当期純利益調整額を加減した金額を「普通株式の期中平均株式数」と希薄化効果を有する潜在株式の行使又は転換による普通株式の増加数の合計数で除して算定することになる。ワラントや転換証券などの潜在株式が複数存在する場合には、最大希薄化効果を反映した潜在株式調整後1株当たり当期純利益を算定することになる。

1株当たり当期純利益を開示する場合には算定上の基礎も  
 財務諸表において、1株当たり当期純利益又は潜在株式調整後1株当たり当期純利益を開示する場合には、@1株当たり当期純利益又は潜在株式調整後1株当たり当期純利益の算定上の基礎、A希薄化効果を有しないため、潜在株式調整後1株当たり当期純利益の算定に含まれなかった潜在株式の概要―なども注記することが求められている。

http://www.asb.or.jp/j_technical_topics_reports/eps2/eps2.html

本日のニュース
金融庁・ゴーイング・コンサーンの注記など財務諸表等規則を改正へ
ASB・自己株式等会計基準適用指針(その2)を公表
ASB・1株当たり当期純利益に関する会計基準等を公表
日商・デフレ克服のための緊急措置など15年度税制改正要望まとめる



※ 記事の無断転用や無断使用はお断りいたします
  ⇒著作権等について

(分類:会計 2002.9.25 ビジネスメールUP! 341号より )

 

 
過去のニュース、コラムを検索できます
 Copyright(C) LOTUS21.Co.,Ltd. 2000-2023. All rights reserved.
 全ての記事、画像、コンテンツに係る著作権は株式会社ロータス21に帰属します。無断転載、無断引用を禁じます。
 このホームページに関するご意見、お問合せはinfo@lotus21.co.jp まで