管内の各税務署に「消費税相談窓口」を設置
鈴木勝康・関東信越国税局長にインタビュー

　本年7月、金融庁総務企画局審議官から関東信越国税局長に就任した鈴木勝康氏にインタビューを行った。国税の第一線は約25年ぶりというが、改正消費税法への対応では、各税務署に「消費税相談窓口」を設置するなど積極的な取り組みを行っている。その鈴木局長に就任にあたっての抱負、e-Taxの課題などを聞いた。

都市局、地方局の両面に対応
本誌　就任にあたっての抱負と関東信越国税局の印象をお聞かせください。
鈴木局長　税務行政を取り巻く環境が大きく変化しているこの時期の就任に、職責の重さをひしひしと感じています。
　関東信越国税局の印象は、埼玉県南部やつくばエクスプレスが開通した茨城県など、都市とのつながりが密接な都市局の面と、田園都市的、地方局的な二面性があると感じます。経済取引の国際化、高度情報化に適切に対処する一方、地方局的な面では、経済活動が地域に深く結びついていることを念頭に置く必要があると思います。

e-Taxの利用促進に努める
本誌　改正消費税法への取り組み、e-Taxの課題についてお聞かせください。
鈴木局長　改正消費税法への対応では、9月1日から管内の各税務署の個人課税部門に、新規課税事業者の方から申告に必要な記帳の仕方や決算の方法、請求書等の保存方法などの相談を受ける「消費税相談窓口」を設置しています。
　e-Taxでは、全国で130万件の利用を政策目標（平成18年度）として掲げていますが、現在の利用件数は全国で約12万件、当局での利用件数も13,800件と低い水準にとどまっています。今後の利用促進に向け、税理士、法人会、関係民間団体への働きかけを積極的に行っていきます。

毎日を新たな気持ちで過ごす
本誌　最後に趣味と好きな言葉を教えてください。
鈴木局長　趣味は散歩。東京に住んでいるので、江戸の歴史を探りながら歩いています。好きな言葉は、『大学』（中国の四書）に記されている「苟（まこと）に日に新たに、日日に新たに、また日に新たなり」で、この言葉のように、常に清新な気持ちで毎日に当たっていきたいと思っています。

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（週刊「T＆A master」130号(2005.9.12「最重要ニュース」より転載）

（分類：税務　2005.10.19　ビジネスメールUP! 765号より )