|
相互協議を伴う事前確認事案、発生件数が過去最多の130件
国税庁、平成20事務年度APAレポートを公表
国税庁は平成21年10月22日、平成20事務年度「相互協議を伴う事前確認の状況(APAレポート)」を公表した。これによると、相互協議事案は過去最多の174件発生し、このうち事前確認事案も過去最多の130件となった。
また、相互協議を伴う事前確認事案の処理件数は91件で、1件当たりの平均的な処理期間は23.7か月となっている。
事前確認件数は10年前から10倍に
平成20事務年度(平成20年7月〜平成21年6月)の相互協議事案(事前確認・移転価格課税・PE課税等その他)の発生件数は全体で174件、このうち9割以上が移転価格に関するものとなっている。
また、事前確認に係る事案は平成16事務年度から毎年増加しており、平成20事務年度では過去最多の130件が発生している。これを10年前(平成10事務年度)と比較すると、事前確認の件数は10倍に増加している。
移転価格算定方法はTNMMが61件
平成20事務年度における相互協議を伴う事前確認の処理件数は91件(平成18事務年度84件、平成19事務年度82件)に増加した。処理事案を業種別にみると、製造業が64件(民生用電気機械器具電球製造業5件、輸送用機械器具製造業14件、産業用電気機械器具製造業8件、機械製造業12件、薬品・食品等その他の製造業25件)、卸売・小売業が23件(貿易業17件、その他の卸売・小売業6件)、その他が4件となっている。
処理事案を取引別にみると、棚卸取引が82件、役務提供取引が31件、無形資産取引が36件となっている。
処理事案の移転価格算定方法では、取引単位営業利益法(TNMM)が61件となり、独立価格比準法(5件)や再販売価格基準法(4件)、原価基準法(17件)、利益分割法(5件)を大きく上回っている。取引単位営業利益法は、平成16年度税制改正で創設された算定方法で、平成18事務年度の25件から約2.5倍の増加となっている。
アジア諸国との事前確認が増加
平成20事務年度における相互協議を伴う事前確認の1件当たりの平均的な処理期間は23.7か月(平成18事務年度24.7か月、平成19事務年度22.2か月)であった。
事前確認の相手国については、ここ数年で変化がみられる。これまではアメリカおよびオーストラリアが大半を占めていたが、昨今は、インド・中国・タイなどアジア諸国との事前確認も増加している。
国税庁では、事前確認の処理について、新興国との協議には難しい面があるとしている。
※
記事の無断転用や無断使用はお断りいたします
⇒著作権等について
T&Amaster 読者限定サイト
検索結果(注:閲覧には読者IDとパスワードが必要になります)⇒ID・パスの取得方法
キーワード 「相互協議」⇒79件
(週刊「T&A master」328号(2009.11.2「今週のニュース」より転載)
(分類:税務 2010.1.18 ビジネスメールUP!
1355号より
)
|