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IFRS導入が250%定率法に波及、企業からはIASBの見解求める声
金融庁は「減価償却方法に優劣はない」との見解

 2015年または2016年に強制適用が予定されるIFRS(国際会計基準)の導入が税務にどのような影響を与えるのか注目されるところだが、その一つが減価償却制度だ。最近も、IFRSのもとでは定額法しか認められないとの説が一部監査法人より示されるなど、大きな話題を呼んだ。金融庁からは「定率法と定額法の間に優劣はない」とする見解が示されたが、IFRSの解釈についてはIASB(国際会計基準審議会)に委ねられていることから、企業からは、IASBからの明確な見解を求める声も上がっている。

課税ベース拡大で、250%定率法はいずれにせよ廃止?
  早ければ2015年にも強制適用が予定されるIFRSでは、減価償却の方法について「資産に具現化された将来の経済的便益の予測消費パターンを最も近く反映している方法」によることとしている(IAS第16号62項)。
  この基準を踏まえ、一部の大手監査法人より「IFRSのもとでは、減価償却の方法としては定額法しか認められない」旨の見解が示され、大きな話題を呼んだところだ。この見解は、「資産に具現化された将来の経済的便益の予測消費パターンを最も近く反映している方法」という文言を厳格に解釈した結果と考えられるが、仮に定額法しか認められないこととなれば、法人税法上認められている250%定率法が使えなくなり、税負担の増加につながる可能性が生じる(個別財務諸表に対してもIFRSが適用される場合)。
  もちろん、税と会計で異なる減価償却方法を採用するという考え方もあり得るが、その場合には、個々の固定資産を二重に管理しなければならなくなり、企業側に重い事務負担が生じる。
  こうしたなか金融庁は、4月23日に公表した「IFRSに関する誤解」のなかで、「定率法と定額法の間に優劣はない」としてこれを否定している。ただ、IFRSの解釈はあくまでIASB(国際会計基準審議会)に委ねられていることから、企業からは、「定率法も使用可」とする見解がIASBにより明確に示されることを求める声も上がっている。
  ただ、菅総理のもと、消費税率引上げおよび法人税率引下げが実施される公算が高まるなか、政府税制調査会が6月22日に公表した「議論の中間的な整理」には、「法人税率の引下げは課税ベースの拡大と併せて実施すべき」と明記され、その場合には、税収への影響が大きい250%償却がターゲットとされることを予想する関係者は少なくない。250%償却については、IFRSの解釈とは関係なく、存亡の危機に立たされる可能性がありそうだ。

 

 

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  キーワード 「減価償却 IFRS 」⇒15

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登録日

プレミアム税務

IFRS下で250%定率法採用不可なら損金経理要件廃止議論が浮上も 2010年 08月 02日

資料

国際会計基準(IFRS)に関する誤解 2010年 05月 31日
  「引当金に関する論点の整理」について 2009年 10月 26日

解説記事

「財務諸表の表示に関する論点の整理」について 2009年 08月 24日

解説記事

企業会計基準第20号「賃貸等不動産の時価等の開示に関する会計基準」及び企業会計基準適用指針第23号「賃貸等不動産の時価等の開示に関する会計基準の適用指針」について

2009年 02月 02日

     
(以上、最新順)  

週刊「T&A master」360号(2010.6.28「今週のニュース」より転載)

(分類:会計 2010.8.9 ビジネスメールUP! 1437号より )

 

 
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