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企業不祥事で足並み揃う会社法の改正

税の一体改革は与野党で対立
 通常国会が1月24日に召集された。税制改正に関していえば、3月中に「社会保障と税の一体改革素案」について閣議決定し、法案として提出することができるかどうかが焦点となる。
 現時点では、自民党などが民主党との協議に応じる気配はなく、足並みは揃っていない。仮に法案が国会に提出されたとしても、衆参のねじれ国会にあっては、国会で成立するかは未知数のまま。解散含みの国会の幕開けといえそうだ。

改正の方向性に与野党の差異はなし
 一方、オリンパスや大王製紙の問題を受け、会社法改正への議論が高まっている。民主党では、資本市場・企業統治改革WT(座長:大久保勉参議院議員)を設置。自民党においても企業・資本市場法制PT(座長:塩崎恭久衆議院議員)において検討が行われている。
 ここでの一番の論点は社外取締役の選任義務付けである。大久保議員は米国などと同様に、証券取引所の上場規則において、独立取締役として選任を義務付けることが望ましいとの見解を示しつつ、出来ないのであれば会社法に盛り込むべきとしている。
 この点、塩崎議員も同様の意見だ。少なくとも上場企業には義務付けが必要と主張している。
 企業側は、コストや人材などの問題などから義務付けに反対しているが、今回の企業不祥事を受けての会社法改正では、民主党と自民党の間で改正の方向性に大きな差異はない。

従業員監査役がネックもすでにトーンダウン
 民主党が平成21年衆議院議員選挙の際の政策集に盛り込んだ公開会社法の制定に関しては、監査役の一部を従業員代表から選任するという点で自民党が反対している。
 ただ、塩崎議員は、この点を除けば、民主党と連携することも十分にあり得ると示唆している。
 監査役の一部を従業員代表から選任するという案は、現時点では、民主党でもトーンダウンしている。法務省が公表している「会社法制の見直しに関する中間試案」(1月31日まで意見募集)でも、この点は盛り込まれていない(なお、従業員による監査役の選任議案の決定については検討事項として残っている)。
 税の一体改革とは異なり、会社法改正ではねじれ国会においても、与野党の足並みはおおむね揃っているといえそうだ。
 ただ、厳しすぎる規制では企業活動が停滞する可能性があるとの指摘もなされている。民主党サイドでは、今年秋にも開催されるであろう臨時国会において会社法の改正案を提出するよう政府に求めているが、法制審議会会社法制部会が2月に再開される予定である以外、その後の日程は未定となっている。会社法改正がどのような着地点を見出すか注目される。

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  キーワード 「企業不祥事」⇒53

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週刊「T&A master」436号(2012.1.30「コラム」より転載)

(分類:会社法 2012.4.2 ビジネスメールUP! 1666号より )

 

 
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